「父は、体力があったので横断幕にしても恥かしくないような字を書いたのですが、蔵にあった本の草書体の線の美しさが出せないことに悩み続けていたのだと思います。」

「それでは、毎日数10キロ走ったお父さんより体力がある人が蔵にある本を書いたということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。そう考えると、父が話した不可解な話が全て繋がります。」

「お父さんの話した不可解な話が、全て一つの線で繋がるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。そう考えると、父が話した不可解な話だけでなく、戦後父が取った不可解な行動も理解できます。」

「お父さんは、謎が多い人だったのですね」と町会長。

「そうなんですよ。すべてに共通のキーワードは、『抜刀術』です。」

「裏芸の『抜刀術』は秘密にしなければならなかったので、謎が多くなったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。父は子供のころから、抜刀術が好きだったのだと思います。そして、抜刀術の極意を極めたら真剣で立ち会いたいと思っていたのだと推定しています。」

「真剣で立ち会って負けたら、切られて死んでしまうのではありませんか」と町会長。

「おっしゃる通りです。しかし、父は、自分が勝って相手が死んだ場合のことを心配していたようです。」

「江戸時代ではないので、真剣で立ち会って相手が死んだら、殺人罪に問われますよね」と町会長。

「おっしゃる通りです。父にとって、そのことが人生最大の問題だったようです。」

「なぜ、自分が死ぬかもしれないようなことをしたかったのでしょうか」と町会長。

「僕とは違い、子供のころから桁外れの体力があったためだと思われます。」

「桁外れの体力があると、死ぬようなことが好きになるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。一般的に言うと、幼児期に病弱だった人は長生きをし、体力があって健康そのもののような人は早死にすることが多いのです。」

「不思議なことですが、そういう傾向はありますね」と町会長。

「人間が種として生き残るための進化の過程で、そうなってしまったのだと思います。」

「『人間が種として生き残るための進化の過程で、そうなってしまった』と言いますと?」と町会長。

「常識的に考えれば、体力がある人が長生きしそうな気がします。」

「しかし、相撲取りのように体力がある人は、早死にする人が多いですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。女性を経絡治療して分かったのですが、女性は経絡治療をして体力が上がると、M化します。」

「『M化』と言いますと?」と町会長。

2021/5/26

<筆者の一言>
筆者のステーキ好きが息子を小太りにしてしまったようだが、2月の終わり頃には標準体重になっていた。しかし、髪の毛はそれほど短くなっていない。その代わり、縄跳びは1日120回になっている。髪の毛を切るより、毎日120回縄跳びをすることを選んだのだ。息子はヘアースタイルに強いこだわりがあるのだ。

話は、DMAEに戻るが、DMAEには限界がある。例えば、陰簾(いんれん)というソケイ部にある肝経のツボが緩まない。この1点が緩まないだけで、3日もすれば、緩んだ皮膚が元に戻ってしまう。頭皮は緩むが、緩めても緩めても、下から髪の毛の毛根に近い部分が癒着した可動性のない皮膚が出てくる。この薬にはっきりした効果が確認できないのは、陰簾と頭皮に気が流れないためだ。<続く>

2024/5/13